配色サンプルを鵜呑みにしない

本などに掲載されている配色サンプルでよく見られるのは、ほぼ等面積の3色が並べられ、RGBのカラーコードが掲載されていて「情熱的な」といったような形容詞が示されているものです。

最初のこのようなカラーサンプルありきで配色を進めてしまうと、実際のレイアウトや配置と合わず、本来メインの色として使われる色を置く場所がなくなったりし、最初のイメージと色がずれていくことがあります。配色サンプルを利用するにしてもきちんとした使い時というのがあるのです。そして、それは最初に行うことではありません。

なんとなく色を決めない

色彩を使う目的やその根拠を考えた場合、なんとなく色を決めるということはありえないことです。今までなんとなく色を決めて困ってきたことを繰り返してはいけません。

使う色はあくまでも競合サイトの調査・分析の結果や色彩調和論などに基づいた、なんらかの根拠のあるものだけを使うようにしなければなりません。

いきなり配色をしない

ウェブサイトに記載する情報は読めなければ意味がありません。逆の言い方をすれば、文章については白と黒だけでも伝えることが出来ます。

イメージと共に読みやすさや使いやすさを考慮するならば、使う色を決めることと実際に色を付ける工程は別々で考える方がよいでしょう。

デザイン初心者はページ全体の構成を考えずに、上からページを作っていき、その都度思いつきで色を足してしまい、結果的に「色がなんとなくおかしい」と感じて、最上部に戻り、ヘッダの色を変えたりします。これを繰り返すことで、結局いつまで経っても納得のいくデザインにならないというようなことが起きてしまうのです。

思い当たる人は、ぜひウェブサイトの目的から使う色を決め、それを重要な場所に配置するという段階をきちんと踏んだ配色に挑戦してみてください。

あとから色を増やさない

色彩を決定する工程を分ける手法を取った場合、先に使用する色を全て決めてしまうわけですが、途中で色の使い方に困ってしまう場合も出てくると思います。

その時は色を増やしてはいけません。3色でも手こずっているのに4色、5色と増やして手に負えるはずがないのです。

「色彩設計で使う色を決める」で使う色を選ぶプロセスや増やす方法も解説しますが、基本的には色を増やしたり、変えたりする前に、その色の大きさや形のような「色の使い方」でコントロールすることを心がけましょう。

ページごとに配色を変えない

それぞれのメニューによってイメージを変えるということはよくありますし、ウェブサイト自体の目的や知名度にもよりますが、出来ると判断できればやっていただいても構いません。

ただし上手くやらなければ、移動した時に同じウェブサイト内での移動とわかりにくくなってしまいますし、同じ色を使い続けることで訪問者の印象を強めるというメリットも失われてしまいます。

検索エンジンからの訪問者は必ずトップページや同じページに辿り着くとは限りません。何度も訪れてほしい、覚えてほしい考えているなら、配色はできるだけ統一し、訪問者にとって有益なウェブサイトであることを色で印象づけるようにします。

このサイトでは、基本的に全てのページに同じ配色を施すという前提で話を進めていきます。