大きな背景色はイメージを決定づける

背景色を使わなくても、それ以外の部分でイメージを作ることもできますが、色を大きく使うほど、色のイメージは強くなり、印象づけるためには有効な手段です。しかしそれによって文字が読みにくくなってしまってはいけません。

文字の読みやすさを損ねない

大きく背景色を使うなら、文字が読みやすい背景色にしなければなりません。「明度だけを変えてサブカラーを作る」のページでも触れたように、可読性は明度差によって決まりますので、背景色が中間くらいの明るさの色だと文字を重ねた時に読みにくくなるおそれがあります。

背景色を置くことを決めた場合は、文字色との明度差が取れるように背景色を明るくするのか暗くするかのどちらかにした方が文字情報が読みやすいのです。

中間くらいの明るさの背景色を使いたいのであれば、レイアウト領域の外側に伝えたいイメージの色を置き、文字が書かれる部分の背景を白にするなどして調整します。

ただし、スマートフォンやタブレットでは背景スペースに余裕がない場合も多いため、背景だけで色のイメージを伝えようとすると失敗します。

色のイメージを伝えたいならば、伝えたい色で先に細部の装飾を行い、その上で背景の色で装飾の色を補うようにします。つまり背景色があってもなくても、色のイメージが伝わるようにしておかなければならないのです。

全ての配置を終えてから考える

背景色についていろいろ説明しましたが、実際にはここで背景色を決める必要はありません。最終的にイメージを補うために色が必要かどうかを判断してから足しても間に合いますので、焦って背景色を決めることはありません。