色相を動かす

まずは色相だけ動かしてみることにします。明度と彩度は変わりません。サブカラーはあくまでもベースカラーを支える色ですので、ベースカラーに似た色を選ぶことで、最初に選んだ一色を支えるような色を作ります。

色相を動かすすでに色彩について学んだことのある方は、色相だけを動かした時に明度や彩度も同時に変わっていることに気づくかもしれません。しかしHSBの色空間で色を変えるとそのような事は起きてしまうものとしてご了承下さい。どうしても気になる方はご自分の目で確認しながら色を決めるか、デジタル色彩マニュアル(日本色研事業編)のカラーチャートなどを確認するのもよいでしょう。

色相の角度は均等ではない

色相とHSBの色相の値の対応表ここで注意することは隣り合う色同士でHの数値が均等ではないということです。左の表をご覧いただければわかると思いますが、11と12の幅が172-181と9しか幅がないのに対し、8と9の差は41もあったりします。困ったことにHSBの色相の角度は均等ではないのです。

同じ数値の差でも見た目の色相差は異なるという例例えばベースカラーのHSB[30:60:80]の色相に対して、HSB[50:60:80]のサブカラーを配色した場合とHSB[120:60:80]とHSB[140:60:80]の場合では見た目の印象が全く異なってしまいます。数値としてはHの差はどちらも20ですが、その色相次第で色の差が大きく出る場合とあまり変わらない場合があります。

一般的に色彩学でいうところの類似色相配色と呼ばれる場合は隣の色相もしくはもう一つ隣の色相との配色をさしますので、例えばベースカラーに赤を選んだ場合は赤紫もしくは橙といった前後の色相を選んで配色するとよいでしょう。対応表の数値の差を見ながら類似した色を見つけると良いでしょう。

サブカラーの方が目立つ場合

このまま隣の色相を選んでしまうと、場合によってはベースカラーよりもサブカラーの方が目立ってしまう場合があります。アクセントカラーは目立たせたりするために使う色なのでよいのですが、サブカラーの方が目立ってしまうと、一生懸命考えたベースカラーの理由付けが崩れてしまうことにもなりかねません。

この場合、サブカラーがベースカラーと同等に見えるか地味になるように色を変えてやると無難な配色になりやすいです。HSBをお使いの方は彩度を下げてやれば明度も上がりますので、サブカラーが相対的に地味になります。