売れる色なんてない

色で売り上げが2倍や3倍になるような魔法のような話をよく耳にいたしますが、このような都合のよい話はオンラインショップには存在しません。

色だけで売れるのであれば、ショッピングモールなどでおかしな配色なのに売れているお店が存在することの説明が出来ません。どんなにデザインを変えたところで、誰もほしがらない物は売れるはずがないのですから。

ウェブサイトの配色を変えると売り上げが上がるのではなく、本来売れるべきものが、色の効果で半分もしくは1/3しか売れていなかったと言いかえる方が適切でしょう。

ウェブサイトを訪れていただいたお客様に快適に閲覧していただくための配色を施すことで、対面接客と同じような印象を与えることによって、売上を上げるという目的に到達出来れば最高の配色といえます。その配色はウェブサイト毎に違うはずですので、色彩の心理的な効果などを十分に検討して色を選ぶようにしてください。

売れない色を避ける

相手の顔が見えにくいインターネットの世界で、お客様に信頼していただける情報を提供出来ているということは当然のことですが、配色がうさんくさいと店舗そのものがうさんくさい印象を与えてしまいます。

商品のパッケージカラーの場合は同じ商品棚に置かれる他社の同じような製品と比較されることを考慮しなければなりませんが、ウェブサイトではそのように比較されることは少なく、同じ商品を買うのにどこで買うかの比較が大部分を占めます。皆様は同じ価格の同じ商品が2つのショップで売られている場合はどちらで買うでしょうか? 言うまでもなくほとんどの人が信頼の置けそうなショップで購入します。

まずうさんくさいデザインや配色ではたくさんある店舗を比べる上で著しく不利となり、他店との勝負を価格のみに依存する戦略は、多くのオンラインショップがひしめくインターネット上では賢明とは言えません。そのためにも誰が見てもうさんくさくないという最低ラインをクリアしなければなりません。

しかしうさんくさいデザインについては色彩設計を実践していただければ、簡単に回避出来ますので、ここではそれ以外の要素について考えていきます。