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「文字の読みやすさ」に関するアンケートの設問について
2010年2月19日から4月30日にかけて行った文字の読みやすさに関するアンケートの設問について、その基準について説明しています。
調査結果の考察に入る前にまずはいただいたご意見を踏まえて、どのような基準で設問を作ったかを説明したいと思います。
今回の調査では、条件付けはほとんどせず、テキストは「コントラスト比と読みやすさ」としました。今にして思えば配色と全然関係ない言葉でもよかったようにも思いますが、気づいたときにはいくつか回答をいただいておりましたので、やむを得ずそのままにしておりました。
背景色が全面に大きく使われている場合には、当然回答も変わってくるかと思います。短い文章にしたのは、見出しに使用する場合を想定したからです。これは背景色が全面に施されるよりも、見出しなどの一部に使われることが多いというところからです。もちろん今回の例のようなサイズだと見えやすい場合でも、全面に使えば見えにくいと感じることも多々あるかと思いますが、逆にこのサイズでも見えにくいものは、大きく使っても見えにくいと思います。
そして色の問題ですので、個人の好みの差が出るはずですが、そこまで考えていくと、ただでさえ多い設問や選択肢がもっと増えていくので、今回は大雑把な方向のようなものがわかればよいと考えています。
またいくつかの組み合わせを除いては、実際にウェブ上で見かけた配色を使っています。気づかれた方も多いと思いますが、設問1~25と設問26~50は同じ色の組み合わせを反転させたものになっています。WCAG1.0の色差・明度差やWCAG2.0のコントラスト比はあくまで、2色の差だけに着目した基準ですが、「実際にはどちらを背景にするかによって、感じ方に差が出るのではないか」という仮説を立てて設問を作った結果、全部で50問という数になってしまいました。長いアンケートに最後までお付き合いいただいた方には心から感謝いたします。
フォントによっても読みやすさが変わるのはご意見をいただいたとおりです。メイリオフォントという例を挙げていただきましたが、フォントが大きくなる、太くなるということは、文字の各部が太くなりますので、その分コントラストが出やすくなるので、読みやすくなるはずです。OSやブラウザによってもフォントは変わりますし、アンチエイリアスの掛かり方も変わりますし、モニターによって見え方が異なるのも当然です。またそれぞれが設定をカスタマイズしていることも考えられますので、今回はアンチエイリアスなしの18ポイントの「MS P ゴシック」ということで、画像を作りました。